(ネタばれがあるので、「チャングムの誓い」を
これから楽しむ方は、読まないようにして下さい。)
先日、ダヴィンチ展で年表を見ていて、
「チャングムと同じ時代だ」と思った。
帰ってから、NHKのサイトで見てみると、
チャングムが宮廷にいた時の韓国の王、
第11代の中宗(1488〜1544)は在位1506-1544だそうだ。
チャングムは、中宗の即位と同時に、
数え10歳で宮廷に入ったことになっているので、
1497年頃の生まれである。
一方、レオナルドダヴィンチは、1452年-1519年に生きた。
ダヴィンチの方が少し早いが、時期的に重なっている。
ダヴィンチがいたイタリアでは、ルネサンスの時期である。
チャングムのドラマでは、韓国と外国の交流としては、
明から使者が来たり、室町時代の日本から
倭寇が来る程度である。
韓国とイタリアは全然関係ないように思えるが、
同じ時代なので、いくつか共通点がある。
また2人の人物にも共通点があるので、以下で見ていく。
(1) 手稿
ダヴィンチの手稿は、手書きで図や文章を丁寧に書いている。
字はとても小さい。
チャングムも記録をよくとっている。
料理の記録は友人が出世した時に渡して、役立ててもらっている。
さて、当時、印刷はあったのか。
印刷は元々は中国で7世紀に木型の印刷が行われていて、
11世紀には活字をばらばらにしていて組み合わせる、
活字印刷があったらしい。(資料)
鉛を使った活版印刷術がグーテンベルクによって発明されたのが、
1445年頃と言われている。
ダヴィンチの周辺にはあったかもしれないが、
展覧会のカタログによると、
ダヴィンチの所蔵本で現存しているのは、
「写本」らしい。
誰かが手で書き写したようだ。
チャングムのドラマでは、印刷文字は出てこないように思った。
文書は手書きだったようだ。
印刷技術は韓国までは伝わってなかったのだろうか。
印刷があったとしても、個人のメモはやはり手書きである。
大きな仕事を成し遂げる人は、日頃からよくメモをし、
よく考えている。
ダヴィンチは紙にペンで、チャングムは和紙に筆で
書いている。
(2) 生い立ち
ダヴィンチは公証人の父と村の女性の間に生まれた庶子だった。
まもなく父は家柄のよい女性と結婚、母も他の人と結婚し、
レオナルドダヴィンチは、父方の祖父に引き取られた。(資料)
チャングムの両親は宮廷から逃げてきて、ひっそりと暮らしていた。
8歳までは父母の元で暮らすが、父母を亡くし、
酒屋に引き取られる。
2人とも親元以外の所で暮らしている。
(3) 修行
ダヴィンチは14歳頃から、画家の見習いとして修行する。
チャングムは10歳で宮廷のスラッカン(王の料理をする場所)に
入り、料理の修業をする。
2人とも、早い時期から専門技術の訓練を受けている。
(4) 料理への興味
ダヴィンチは、菓子作りから料理にも興味を持つ。 (資料)
チャングムは母親の影響で小さい頃から料理を学び、
薬草の知識もある。
宮廷に入ってから、宮廷料理と漢方医学を学ぶ。
(5) 王に仕える
ヨーロッパも韓国も、王政と身分制度がまだある時期である。
ダヴィンチはフランソワ1世に招かれ、フランスに滞在する。
チャングムは韓国の王、中宗の医療にあたる。
(6) 豊かな才能
ダヴィンチは絵画、楽器、科学、治水などいろいろな分野に
優れていた。
チャングムは、料理、医学に優れている。
おそらく他の分野でも頭角を現しただろう。
2人とも研究熱心で努力家であった。
(おまけ)船
大航海時代は、風の力に頼る帆船を使っていた。
蒸気機関を使った船ができたのは、1807年、
さらにディーゼルエンジンが1894年にでき、
大きな船舶に使われたのは1912年である。
(資料その1、その2)
羅針盤は元々中国で使われ、大航海時代までには
ヨーロッパにも普及している。
チャングムのドラマでも、簡単な船を見ることができる。
チャングム母娘が乗った船、食材の買出しに行った時の船、
などである。
---
以上、2人の共通点(1)-(6)をまとめると、
(1) 綿密な記録を書いていた。
(2) 早い時期に親元を離れた。
(3) 専門技術の修行を10代からしていた。
(4) 料理への興味
(5) 王に仕える。
(6) 豊かな才能と努力
共通の背景・技術としては、
a) 王政と身分制度
b) 活版印刷がまだ普及してない。手書き中心。紙はある。
c) 船は帆船か手漕ぎ。(羅針盤はある)
----
2人には、もちろん、違いもいろいろある。
ダヴィンチは生涯独身であったが、チャングムは。。。
(最終回のネタばれになるので、ここは略)。
ダヴィンチは実在の人物で、どんな人か、かなりわかっている。
チャングムは、名前と医女だった点までは本当だが、
残りはドラマの作家の創作である。
という風に2人を比較してみると、おもしろい。
私はダヴィンチはあまりよく知らないので、
伝記を読んでみようと思った。
「ダヴィンチコード」はフィクションもかなり含まれているらしいが、
まだ読んでないので、読もうと思う。
はじめに 。。 リンク集 。。 本のブログ 。。 小さな工夫
2005年10月20日
この記事へのトラックバックURL
http://blog.seesaa.jp/tb/8348555
この記事へのトラックバック
http://blog.seesaa.jp/tb/8348555
この記事へのトラックバック
ありがとうございます。
某掲示板でもまたよろしくお願いします。