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2005年10月26日

75.チャングムに学ぶ交渉術:解決策の提案

「チャングムの誓い」第3回の主人公の行動で、
なるほどと思える点が2つあった。

(1) 酒屋の奥さんとのやりとり。

 両親を亡くしたチャングムは山を降りた後、
 酒屋に歩いて行く。

 半月は泊めてもらえることになるが、
 チャングムとしては、他に行く当てがないので、
 できればずっと置いて欲しい。

 着いた日の夫婦の会話から、決定権は奥さんにあることを
 チャングムは感じる。

 奥さんについてわかっている情報は、
  a) 腰が痛い。 
  b) 夫は仕事をさぼりがち。
  c) 息子がいる。
  d) 実際的な人。

 既に息子がいるので、単に、かわいい子供、という路線では、
  置いてもらえない。

 奥さんが楽になる方法は何か、チャングムは考える。
 
 ぐっすり寝た翌日、早く起きたチャングムは、
 母親から教わった料理の腕を発揮して、朝食を作る。

 前日の男の子の服装でなくて、女の子の服装をしていて
  さっぱりした感じで、印象もよい。

 腰が痛いおばさんのために、タオルのような物を
 温めて、おばさんの腰にあてる。

 ここでうまいのは、チャングムはまず、
 「おばさん、私を置いて下さって、ありがとうございます。」

 とお礼を言っていることである。
 チャングムは自分がずっといたいことを伝えている。
 お礼として言えば、相手も受け入れやすい。

 酒屋の奥さんにとっては、チャングムを引き取れば、
  朝食を作ってくれるし、腰の手当てもしてくれる
  ことがわかる。
  チャングムは、ずっといれることになる。

 また継続して置いてもらうためには、他の家族にも
  役立った方がよい。
  おじさんの配達の仕事を代わりにやる。
  そこの息子に、字を教えようとする。

(2) クミョンとのやりとり。

 夜の宮中で、クミョンが好きな男の子のいる建物に向かって、
 お別れのお辞儀をしている所に、
 チャングムとヨンセンが来る。
 台無しになったとクミョンは感じて、
 チャングムたちに対して怒っている。

 ヨンセンは、「お姉さん、変なの」と
 建物に向かって挨拶するクミョンの行動を否定する。

 しかしチャングムは相手のニーズを受け入れ、解決策を提案する。
 チャングムが見張っていれば、クミョンは安全に
 挨拶ができる。

 クミョンもこれに喜び、安心してお別れの挨拶をした後、
 チャングムに「ありがとう」と言う。

チャングムのこの2つの行動の共通点は何か。

相手のニーズをすばやく察して、
相手が考えてなかった解決策を提案している。

最初の例で、チャングムが来た当日は、
チャングムが料理ができるとは、酒屋の奥さんは知らない。
第2の例で、クミョンは、他の人に見張っていてもらう、
とは自分では思いつかない。
提案に意外性がある。

フランクリンの「7つの原則」でも、
「win-win」の考え方を述べている。

双方にとって有益な解決策を考えよう、と言うのは簡単だが、
実際に思いつかないこともある。

自分が何が欲しいかはわかっている場合が多いが、
相手にとって何が必要かは、よく観察しないとわからない場合もある。
当然だが、腰が痛くない人に、腰に湿布をしても、
何も喜ばれない。

チャングムは、相手のニーズを知り、
相手にとっても自分にとっても、有益なソリューションを思いつき、
実行している点が立派である。

posted by ティー at 20:37 | Comment(2) | TrackBack(0) | 日々の着想
この記事へのコメント
ははぁ〜。なるほど!
ティーさま、興味深い分析をありがとうございます。
チャングムの医女としての素質は、このときから発揮されていたんですね。
よく観察して、win-winの策を思いつく。わたしには、なかなか日常的に出来ることではなさそうですが、意識的に過ごしたいと思いました。
Posted by 同好ミン尚宮 at 2005年10月24日 09:38
同好ミン尚宮さん、ブログにいらして下さって、
ありがとうございます。
私もチャングムを見習って、win-winな解決策を
見つけるようにしたいです。
Posted by ティー at 2005年10月24日 19:11
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